宮戸島産生わかめイベント開催&冬の太平洋でのワカメ漁体験レポート
こんにちわ。
リラックス食堂仙台のお魚担当の齊藤です。
今回は一味違った、宮城の美味しい海の幸
その名も「わかめ」をテーマに
イベントを開催しましたので、
その様子をレポートしていきます。
わかめと言いますと、皆さん想像されるものが
収穫したわかめを一度湯通ししてから保存加工した
「塩蔵わかめ」や「カットわかめ」といったものですが、
東北・宮城では冬になると湯通しもしていない
「生わかめ」が旬の味として市場に出回ります。
その味・香り・歯ごたえは、加工品とは比べ物になりません。
「学生の皆さんにその味を届けたい!」
そう思った私は海へと車を走らせました。
向かった先は、仙台市内から三陸自動車道を使って
1時間程の東松島・宮戸島にある「大浜漁港」。
大浜漁港は「日本三大渓」のひとつである
「嵯峨渓(さがけい)」の端に位置し、
宮戸島の中でも人気の釣り場となっています。
今回は、ご紹介頂いた漁師さんたちのご厚意で、
私も船に乗せていただけることに。
大量の籠を積みこみ、いよいよ乗船です。
朝7時、あたりが明るくなった頃に、いざ出港。
この日は漁師さんでも稀にみる、
とても穏やかな海だったそうです。
漁場までは6分程漁船で移動します。
その間、遊覧船でも有名な嵯峨渓の
景色を味わうことができました。
太平洋の荒波と風雨によって創りだされた、
荒々しい雄大な景観の数々は圧巻です。
到着した漁場で、さっそくワカメを育てている
「養殖網」というロープを引き上げていきます。
ここからわかめの収穫開始です。
わかめは生命力が強く、1度刈り獲った根元から、
再びわかめが成長してくるため、
シーズン中は根元を残して収穫するそうです。
今回はシーズン終わりという事で、
根元まですべて刈り落としながら収穫する
「全刈り」という方法で収穫しました。
写真の中央、ひだになっている部分が
「めかぶ」で、その下に繁っているのが
わかめの根っこです。とても生命力を感じます。
収穫は、出荷作業をすすめやすくするため
刈り獲ると同時に
「わかめ」「茎わかめ」「めかぶ」
の三種類に分けて行きます。
20kgのカゴが、15個以上いっぱいになるまで
3時間ほど作業を続けました。
今年のわかめの養殖は、全国的に種が弱く、
この漁場でも植えつけた種が成長せず、
1度すべて落ちてしまったそうです。
それでもあきらめずに、
もう一度より良い種を選び出し
植えつけたところ、
なんとかここまで成長し、
無事収穫をむかえることが出来たのだと、
漁師の清さんは誇らしげに話してくれました。
その影響もあり、めかぶは小さいものが多いなか、
ここまで大きく成長した立派なものも。
生のわかめをそのまま食べてみると、
「シャキシャキ」という食感と
野菜の様な青臭みがありました。
漁港へ戻ってわかめを車に積み込み、
収穫作業は終了です。
今回、お世話になりました皆様をぱちり。
塩釜港で釣り船業もされている
清正丸の漁師・清さん、
東松島市まちおこし協力隊の松井さん、
そして今回の体験のきっかけを作って下さった
東松島市松岡生花店の松岡さん、
この場をお借りして御礼申し上げます。
本当にありがとうございました!
食堂にもどって、いよいよ仕込みを開始。
まずはめかぶを茹でていきます。
水できれいに洗ったものを、
大きな鍋で沸かしたお湯に投入すると・・・
一瞬でこのような鮮やかなみどり色に!
茹で時間は色が変わるまで、ものの数秒で十分です。
この日はその食感を存分に味わってもらえるよう、
細かく切らずにざく切りで、
ポン酢と合わせて提供しました。
B定食の塩ラーメンには、生わかめを
その場で湯通ししてトッピングに。
スープにわかめの香りと旨味が広がり、
学生の皆さんにも大変人気でした。
生のわかめを見たことがない学生も多く、
その色の変化におどろいている様子も
垣間見ることができました。
旬の海の味を届けられ、とても嬉しかったです。
これからも旬の食材を使って
食育イベントを行っていきたいと思います。
以上、生わかめイベント&わかめ漁体験レポートでした!